物件購入前にやることリスト【不動産投資 最終チェック】
気に入った物件が見つかった。融資の事前審査も通った。あとは契約・決済を残すのみ — そんなタイミングでこそ立ち止まって確認すべき項目を、優先度順にまとめました。
最終更新: 2026年6月
3行サマリ
- 数字の最終確認 — 50年CFが本当に回るかシミュレーションで再検証
- 条件の比較 — ローン金利・保険料・税理士は1社で決めない
- 出口の準備 — 売却時のシナリオまで購入前に持っておく
契約書にサインする前にこのページを最後まで読んでください。重要事項説明から契約締結まで「3日空ける」ルールを自分に課すだけで、後悔する確率はぐっと下がります。
① まず、50年キャッシュフローを試算し直す(5分)
営業マンの提示する利回りや収支表は、しばしば楽観的な前提(空室率0%、家賃下落なし等)に基づいています。自分の手で保守的な前提に置き換えて再計算してみてください。
- 空室率: 提示値 +5%
- 家賃下落率: 年 1.0% 以上
- 金利: 変動の場合は +1%
- 大規模修繕: 物件価格の10-15%を予算化
自己資金回収年・IRR・デッドクロス年が想定通りか、ぜひ確認してください。
② ローン条件を1社で決めない(重要度: 高)
銀行を1行しか比較しないのは、一番大きい買い物で一番損をしやすいパターンです。金利が0.5%違うと30年で数百万円の差が出ます。事前審査は無料・複数行同時もOK。
特に「変動 vs 固定」「期間35年 vs 30年」の選択は、月CFと総支払額に大きく効きます。シミュレーターの「ローン」セクションで両パターン試算してから決めましょう。
③ 火災保険・地震保険を比較する
投資用物件の火災保険は、住宅用と違って水濡れ・家賃補償・施設賠償などの特約で保険料が大きく変わります。一括見積もりで複数社比較が定石。
④ 税理士に1度相談しておく(特に法人化を考えている方)
「個人で買って後から法人化」より「最初から法人で買う」方が税負担が低くなるケースがあります。逆もあります。購入前の30分相談で、その後数十年の税負担が変わります。
青色申告承認申請の期限(個人は購入後2ヶ月以内)を逃すと、その年の特別控除と赤字繰越3年が一切使えなくなります。詳しくは 青色申告と赤字繰越 を参照。
⑤ 出口戦略 — 「いつ・いくらで売るか」を先に決める
購入時に出口を決めない人は、デッドクロス到来時に身動きが取れなくなります。今の物件が10年後・20年後にいくらで売れそうか、近隣の類似物件で当たりをつけておきましょう。
5年以下の短期売却は譲渡所得税39.63%、5年超の長期売却は20.315%。たった1ヶ月差で税率がほぼ倍違うので、保有期間カウントは慎重に。
⑥ 契約書類で見落としやすいポイント
- 重要事項説明書は契約「前」に受領 — 当日見せられて即サインを求められたら一度持ち帰る
- 瑕疵担保責任 / 契約不適合責任の期間 — 個人売主は短い、業者は2年が原則
- サブリース契約の減額条項 — 「30年家賃保証」を信じない
- 既存賃貸借契約の引継ぎ条件 — オーナーチェンジは入居者属性・敷金引継ぎを確認
- 修繕履歴・管理組合議事録 — 区分は管理組合の財政状況、一棟は売主の修繕履歴を書面で
- 固都税・管理費等の精算 — 引渡し日からの按分計算が正しいか
❌ 購入後に「後悔した」典型パターン
- 「表面利回り8%!」を鵜呑みにして実質赤字
- サブリース解約・家賃減額を提示されて当初CFが崩壊
- デッドクロスを想定せず、減価償却終了後に税金で資金枯渇
- 大規模修繕費を見積もらず、10年後に一時金請求
- 変動金利のまま放置、金利上昇でCFがマイナス
- 地方高利回り物件が空室常態化で家賃ゼロ
- 個人で買ったが法人化のタイミングを逃して税負担が増えた
- 出口戦略がなく、売りたい時に売れない(融資が付かない物件)
詳しくは 失敗しないチェックリスト も参照。
最後にもう一度
📋 購入前の最終チェック5項目
- シミュレーターで保守的な前提で50年CFを再試算
- ローン条件を最低2行で比較
- 火災保険を一括見積もりで比較
- 税理士に30分相談(個人 or 法人)
- 出口戦略を仮置きする(10年後の売却価格イメージ)