物件:合計 1 物件

計算ロジック

Estate Life シミュレーターが使用している主要な計算式と前提条件を公開します。「ブラックボックス」にならないよう、透明性を最優先しています。

最終更新: 2026年6月

1. シミュレーション粒度

  • 表示は年次、ローン計算は内部で月次
  • 最大 50 年(ユーザー指定)
  • 家賃下落・経費インフレ・減価償却の経過は年単位

2. ローン計算

各月で残債に対して利息と元本返済を計算します。

元利均等返済 月返済額(公式):
M = P × r × (1+r)ⁿ / ((1+r)ⁿ − 1)
P=残債, r=月利, n=残月数

元金均等返済 月返済額:
M = P / 残月 + P × 月利(毎月再計算)

繰上返済(期間短縮型)は月返済額を維持して残月数を再計算、(返済額軽減型)は残月数を維持して月返済額を再計算します。借換えのシミュレーションは現状未対応です。

3. 減価償却

住宅用建物は定額法のみ。

年間減価償却 = 建物価額 ÷ 耐用年数
建物価額 = 物件価格 × 建物割合

中古資産の残存耐用年数(簡便法):

法定耐用年数超過: 法定耐用年数 × 20%(最低2年)
一部経過: (法定耐用年数 − 経過年数) + 経過年数 × 20%

構造別法定耐用年数: RC/SRC=47年、重量鉄骨=34年、軽量鉄骨=19年、木造=22年

4. 家賃・空室・経費

実効家賃 = 月家賃 × 12 × (1 − 家賃下落率)^(年−1) × (1 − 空室率)
経費 = 入力経費 × (1 + インフレ率)^(年−1)

管理委託料は実効家賃 × 料率で算出。固定資産税・保険・その他経費は入力値にインフレ係数を掛けて毎年増加させます。

5. 諸費用の扱い(重要)

物件取得時の諸費用(仲介手数料・登録免許税・不動産取得税等)は購入時に既に現金支出済みのため、自己資金の一部として t=0 で計上します。

二重計上を避けるため、キャッシュフロー計算には含めません。 税務上「経費化割合」を指定すると、その分のみ初年度の課税所得から控除します(税金圧縮のみ)。

6. 課税所得と税金

課税所得 = NOI − 利息 − 減価償却 − 青色控除(個人のみ) − 諸費用経費化分(初年度のみ)
税金 = max(0, 課税所得 × (所得税率 + 住民税率))

損失年は税金を0でクリップします(給与所得との損益通算で還付になるケースもあるが、確実に発生するキャッシュインではないため保守的に扱う)。

7. 赤字繰越控除

過年度の赤字を繰越プールに保持し、当年の黒字に古い順で充当します。

個人(青色): 3年繰越
法人(青色): 10年繰越
白色(個人/法人): 繰越不可

期限切れ(発生年 + 繰越年 < 当年)は自動失効。

8. 売却と譲渡所得税

売却純収入 = 売却価格 − 売却諸費用
簿価 = 物件価格 − 累計減価償却
譲渡所得 = 売却純収入 − 簿価
譲渡所得税 = max(0, 譲渡所得) × 税率
税率: 保有 ≤5年は短期 39.63%、5年超は長期 20.315%

売却年にはローン残債を売却純収入から一括返済し、税後の手元キャッシュを累計CFに加算します。

9. IRR(内部収益率)

自己資金 → 毎年の税後CF → 売却純収入 のキャッシュフロー列に対して Newton-Raphson 法で求解。

0 = −S + Σ Cₜ / (1+r)ᵗ を満たす r が IRR
初期値 5%、最大200回反復、収束判定 1e-7、|r| > 10 は無効

詳しくは IRR ガイド 参照。

10. デッドクロス / 減価償却終了 / 最適売却年

  • デッドクロス年: 2年目以降で「税前CF > 0 かつ 税後CF < 0」となる最初の年
  • 減価償却終了年: 償却 > 0 から 0 に切り替わる年
  • 最適売却年: 1〜N年で売却条件をシミュレートし、IRRが最大となる年(総当たり探索)

11. 既知の簡略化

以下は実務上重要だが本シミュレーターでは簡略化しています。
  • 累進課税は一律税率で近似(限界税率を1つ入力)
  • 法人税の中小法人特例(年所得800万円以下15%)は未対応
  • 給与所得との損益通算は反映しない(税0クリップ)
  • 事業税・消費税は未対応
  • 5棟10室基準(事業的規模)の判定は未対応(青色65万控除は単純に入力値で計上)
  • 諸費用の按分(資産計上 vs 経費)は「経費化割合」一括指定
  • 家賃下落は単純な年率指数減少(実勢の非線形カーブは未対応)
本ページに記載のない計算の詳細について確認したい場合は、お問い合わせください。