失敗しないチェックリスト — 購入前・購入時・購入後
物件購入の各ステップで確認すべき項目を網羅。「契約してから気づいた…」を防ぐための実務チェックリストです。
最終更新: 2026年6月
3行サマリ
- 購入前は「数字の精査」と「物件の現況」と「出口」の3点セット
- 購入時は重要事項説明書を必ず細部まで確認、不明点は質問
- 購入後は管理会社選び・確定申告・大規模修繕計画が長期成否を分ける
🚨 もうすぐ契約・決済の方へ
契約直前で最終確認したい方は、購入直前の優先項目に絞った 「物件購入前にやることリスト」 をご覧ください。
🔍 購入前チェック
初心者さん
いい物件を見つけました!もう申し込んでも大丈夫ですよね?
先生
ちょっと待って。「儲かるはずが赤字」になる人の多くは、買う前の確認を飛ばしています。最低でも次のポイントは押さえてから動きましょう。とくに大事なのは「数字の精査」「物件の現況」「出口(売却)」の3点セットです。
- 50年シミュレーション: 本ツールで税後CF・累計CF・IRR・自己資金回収年を確認。デッドクロス警告が出る年と売却タイミング
- 表面利回りだけで判断しない: 実質利回り・税後CFを計算
- 周辺家賃相場: SUUMO/HOMESで同条件の物件家賃を10件以上比較
- 周辺空室率: 同建物・近隣のポータルサイト掲載数で推定
- 人口動態: 自治体の人口推計(増減トレンド)
- 大規模修繕の時期: 区分マンションは管理組合の長期修繕計画。一棟は築年数から推定
- 修繕積立金の累積額: 区分マンションで不足してると将来一時金請求の可能性
- 固定資産税: 売主または市区町村に確認
- 融資の事前審査: 複数の金融機関に当ててみる
- ハザードマップ: 地震・水害・土砂・津波
- 登記簿謄本: 抵当権・所有者・地役権
- 出口戦略: 何年保有・いくらで売る想定か(その時の譲渡所得税も計算)
✍️ 購入時(契約・決済)チェック
初心者さん
無事に審査も通って、いよいよ契約です。当日は何に気をつければ?
先生
契約・決済はお金が一気に動く山場です。とくに 重要事項説明書 は宅建士の説明を受けながら、不明点をその場で全部つぶしておくこと。後戻りできなくなる前に、次の項目を確認しましょう。
- 重要事項説明書: 宅建士からの説明。不明点は必ず質問。手付金前に納得まで
- 瑕疵担保責任 / 契約不適合責任: 期間・範囲を確認
- 既存賃貸借契約: オーナーチェンジ物件なら賃貸借契約書・入居者属性・敷金引継ぎ
- 境界確定: 一棟・戸建は境界トラブルがないか
- 修繕履歴: 売主から書面で受領
- 取得時諸費用の内訳: 仲介手数料・登録免許税・印紙税・不動産取得税(後日請求)
- 固都税の精算: 引渡し日からの按分計算
- 司法書士: 所有権移転登記を依頼(決済当日に立会い)
- 火災保険・地震保険: 決済日からの加入
- 団体信用生命保険: ローン契約者の生命保険(基本的に加入必須)
重要事項説明書は契約締結の「前」に受領するのが原則。当日初めて見せられて「これからサインを」と言われたら一旦持ち帰りましょう。
🏠 購入後(運営)チェック
- 管理会社契約: 委託料率・対応範囲(集金代行 or サブリース)
- サブリース契約は慎重に: 家賃保証だが減額条項あり。トラブル多数
- 火災保険の見直し: 1-5年で更新。地震保険・施設賠償も
- 賃貸借契約のテンプレ整備: ペット・楽器・喫煙等の条件
- 入居者退去時: 原状回復のルール(国交省ガイドライン)
- 確定申告: 青色申告承認申請(個人は3月15日まで)
- 帳簿の整備: 入出金記録、領収書保管(青色は7年)
- 大規模修繕の積立: 区分は管理組合任せ、一棟は自分で
- 設備更新計画: エアコン10年・給湯器10-15年などの目安で予算化
- 金利見直し(変動の場合): 半年ごとに変動。借換え検討も
❌ 典型的な失敗パターン
初心者さん
実際に失敗する人って、どんなところでつまずくんですか?
先生
パターンはだいたい決まっています。先輩たちが踏んだ「あるある」を知っておけば、自分はそこを避けられる。代表的な8つを挙げますね。
- 表面利回りだけで買って実質赤字:管理料・固定資産税・空室を入れずに「8%の物件!」と勘違い
- サブリース解約や家賃減額:「30年家賃保証」を信じて買ったら数年後に減額提示
- デッドクロス無視:減価償却終了後の税負担急増を想定せず、CF枯渇
- 修繕費の積立不足:10年後の大規模修繕で一時金請求 or 自腹
- 新築プレミアム剥がれ:築5-10年で家賃・物件価格ともに大きく下落
- 地方の人口減少:高利回りで買ったが入居者がつかず空室常態化
- 変動金利の上昇:金利1%上昇で月返済額が大幅増、CFがマイナスに
- 出口戦略なし:「とにかく持ち続ける」では税負担増加局面で身動きが取れない
シミュレーションを「保守的」にやる
以下のように厳しめにシミュしておくと、現実が予想を上回って「うれしい誤算」になることがあります。
- 空室率: 売主提示より +5%
- 家賃下落率: 年1.0% → 1.5%
- 金利: 現状より +1%(変動金利の場合)
- 大規模修繕: 物件価格の10-15%を予算化
- 売却価格: 楽観値より20%引き