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IRR(内部収益率)とは — 不動産投資の収益性を測る指標

IRR は「自己資金を不動産に投じた結果、年率何%で運用できたか」を測る指標です。表面利回りやNOI利回りと違い、時間軸・税金・売却益まで全部織り込んだ「最終成績」と考えると分かりやすいです。

最終更新: 2026年6月

3行サマリ
  • IRR = 自己資金が年率何%で増えたかを表す。表面利回りより正確
  • 売却を含めた最終リターン。売却年でIRRは大きく変わる
  • 他の投資と直接比較できる「年率」なのが強み
👶 はじめての方へ

IRR は「銀行預金で年率 X% で運用したのと同じ結果」と読み替えると分かりやすいです。IRR が 5% なら年5%の定期預金と同じくらいの儲け。10% なら相当良い投資。

IRR の定義(直感的に)

IRR(Internal Rate of Return)は「投じたお金(自己資金)と、毎年回収するキャッシュ、最後に売却して回収するキャッシュをすべて並べたとき、現在価値の合計をゼロにする割引率」です。

式で書くと、自己資金 S、各年のキャッシュフロー C₁, C₂, …, Cₙ(売却年は売却純収入を含む)に対して、

0 = −S + C₁/(1+r) + C₂/(1+r)² + … + Cₙ/(1+r)ⁿ を満たす r が IRR

要は「銀行預金で年率 r% で運用していたら同じ結果になる、その r」。

表面利回り・NOI利回りとの違い

利回りは複数あり、用途で使い分けます。

  • 表面利回り = 年間家賃 ÷ 物件価格。 空室・経費・ローン・税金は無視。物件チラシでよく見る数字。
  • NOI利回り(実質利回り) = NOI ÷ 物件価格。 運営費を引いた後の純営業収益ベース。ローン・税金は未考慮。
  • IRR = 自己資金を起点に、税後CF・売却まで全部時間軸で重み付け。 自己資金がいくらかでも変動するし、売却年でも変わる。
表面利回りが高くてもローン金利が高ければ IRR は下がります。逆にローンを多く引いてレバレッジを効かせた物件は表面利回りが平凡でも IRR が跳ねることがあります。

本シミュレーターでの計算

Estate Life では IRR を Newton-Raphson 法で数値的に解いています。キャッシュフローの並びは:

  • t=0: 自己資金支出 −selfFund(= 物件価格+諸費用−借入額)
  • t=1〜N: 各年の税引後キャッシュフロー
  • 売却年: 上記+売却純収入(諸費用控除後、ローン残債返済後、譲渡所得税控除後)

初期推定 5% から開始し、最大 200回反復、収束しない or 異常値の場合は 表示。

IRR を読むときの注意

  • キャッシュフローが「マイナス→プラス→マイナス」のように何度も符号が変わると、複数解が存在しうる(再投資前提が崩れる)
  • 高IRR =高リスクの場合が多い。空室率や家賃下落率の前提を厳しめにして感度を見る
  • 売却年で大きく変わる。短期売却は譲渡所得税が高く(5年以下 39.63%)、長期保有後(5年超 20.315%)の方が IRR が出やすい
実際に数字を動かしてIRRを確認するには、 シミュレーター で「最適売却年」カードも参考にしてください。