不動産投資の確定申告 — 初心者の手順と必要書類
購入1年目で最初につまずきやすいのが確定申告。やる順番と必要書類さえ押さえれば、初年度から青色申告の節税メリットを受けられます。
最終更新: 2026年6月
3行サマリ
- 個人は不動産所得が年間20万円超なら確定申告必須(給与所得者)
- 青色申告承認申請は購入後2ヶ月以内 — これを逃すとその年の青色控除は使えない
- 1年目で複雑な人は税理士に丸投げが正解。費用は5-15万円が相場
そもそも確定申告は必要?
以下のいずれかに該当すれば確定申告が必要です。
- 給与所得者で不動産所得が 年20万円超
- 給与所得が 年2,000万円超
- 不動産所得で赤字を出して、給与所得と損益通算したい(還付申告)
- 2か所以上から給与をもらっている
👶 はじめての方へ
初年度は諸費用の経費化や減価償却で赤字になるケースが多いです。赤字なら申告義務はなくても、申告すれば給与所得と相殺して所得税が還付されます。やらないと損です。
青色申告と白色申告
青色申告: 特別控除10/55/65万円、赤字を3年繰越(個人)、専従者給与の経費算入 etc.
白色申告: 上記の特典なし。記帳は簡単
白色申告: 上記の特典なし。記帳は簡単
青色申告するには 「青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。
提出期限: 開業日から2ヶ月以内、または適用年の3月15日まで。期限を逃すとその年は白色申告になり、特別控除と赤字繰越3年が使えません。
詳しくは 青色申告と赤字繰越 を参照。
必要書類リスト
翌年の確定申告に向けて、その年のうちから揃えておきましょう。
- 給与所得の源泉徴収票(本業)
- 不動産取得関係: 売買契約書、重要事項説明書、登記簿謄本、固定資産税評価証明書
- 諸費用の領収書: 仲介手数料、登録免許税、印紙税、司法書士報酬、不動産取得税通知
- ローン関係: 金銭消費貸借契約書、年末残高証明書、年間返済額の証明(利息内訳)
- 家賃収入の通帳記録 or 賃料明細(管理会社発行)
- 経費の領収書: 管理委託料、修繕費、固定資産税納付書、火災保険料、通信費、交通費、税理士報酬等
- 確定申告書類: B様式(給与+不動産所得)、青色申告決算書 or 収支内訳書
確定申告の手順(個人・初年度)
- 購入後2ヶ月以内: 開業届+青色申告承認申請書を税務署提出
- 1年を通して記帳: 入出金を記録(複式簿記なら65万控除、簡易簿記なら10万)
- 翌年1-2月: 必要書類を集める、減価償却計算、青色申告決算書作成
- 2月16日-3月15日: e-Tax または郵送で提出
- 還付があれば1-2ヶ月後に振込
e-Tax 申告 + 電子帳簿保存で青色65万控除を満額取れます。マイナンバーカードがあればスマホ申告も可能。
自分でやるか、税理士に頼むか
- 区分1戸・経費少なめ: 自分で十分。freee や マネーフォワード で記帳→申告
- 一棟物件 or 複数物件: 税理士推奨。減価償却・損益通算が複雑になる
- 法人化を検討中: 初年度から税理士に相談。設立タイミングで税負担が変わる
税理士費用の相場:
- 個人 1物件: 年5-10万円
- 個人 複数物件: 年10-20万円
- 法人: 年15-30万円
いずれも税理士費用は経費計上できます。
- 個人 1物件: 年5-10万円
- 個人 複数物件: 年10-20万円
- 法人: 年15-30万円
いずれも税理士費用は経費計上できます。
経費にできるもの・できないもの
経費にできる:
- 管理委託料、修繕費、固定資産税、損害保険料、ローン利息(元本は不可)
- 減価償却費(建物・設備)
- 不動産取得税、登録免許税、印紙税、司法書士報酬(一部)
- 物件視察の交通費、関連書籍、通信費(按分)
- 税理士報酬、不動産投資セミナー参加費
経費にできない:
- ローン元本返済(負債の減少なので)
- 土地部分の減価償却(土地は償却資産ではない)
- 私的な飲食費・旅行費
当年の収支イメージは シミュレーター の年次明細でも確認できます。確定申告に直接使えるわけではありませんが、税理士に説明するときの根拠資料として便利です。